ブラジルの銀行強盗、人質を逃走車に縛り付ける 「人間の盾」に
ブラジル・サンパウロ(CNN) ブラジル南東部サンパウロ州で8月30日、武装集団が次々に銀行強盗を行った際、人質を「人間の盾」として逃走車両に縛り付ける場面があった。
犯行グループは30日未明、人口約20万人の都市アラサトゥーバにある複数の銀行に狙いを定めた。
強盗犯らは法執行当局の注意をそらすため、市内全域に爆弾を設置。警察によると、これらの装置が起爆された際、男性1人が両脚を失う重傷を負った。
混乱の中、重武装の集団が銀行3行で強盗に及び、人質を取った。人質は「人間の盾」として車10台の屋根やボンネットに縛り付けられたという。
サンパウロの軍警察によると、一連の事件で容疑者1人を含む計3人が死亡、5人が負傷し、容疑者2人が逮捕・勾留された。
依然として容疑者十数人が逃走を続けており、警察は380人以上を動員して行方を追っている。爆発を受け、市内の学校は授業が中止となった。
サンパウロ公安当局の幹部はCNN提携局のCNNブラジルに対し、「犯人らは銀行のひとつに多額の現金が保管されているとの内部情報を入手して、アラサトゥーバに向かった」と明らかにした。
ロイター通信が警察の話として伝えたところよると、重武装の20人以上が犯行を実行し、市内に入る時と脱出時にはドローンで通りを監視していたという。
ブラジルでは銀行強盗が相次いでおり、ロイター通信によると、昨年12月にもカメタとクリシウマにあるブラジル銀行の支店で同様の強盗事件が発生していた。