米・NATOの回答、ロシアの懸念払しょくせず ラブロフ外相
クレムリン(ロシア大統領府)のペスコフ報道官も同日、ロシアの主要な懸念は払しょくされていないと述べたが、米・NATOの回答に対する断定的な回答は避けた。プーチン大統領は既に書面に目を通したと明かし、「分析には少し時間がかかり、結論を急いでいない」と語った。
ブリンケン米国務長官は26日、米国の回答は「ロシア側が望んだ場合の真剣な外交上の道筋を提示するもの」だと述べた。
米国はこれまで、ロシア側が要求するウクライナのNATO加盟の不承認について、交渉の余地はないと繰り返してきている。ブリンケン氏は回答の内容の詳細には触れなかったが、西側諸国が公に示しているNATOの「門戸開放の方針」の支持を強調し、その変更はないと述べた。
NATOのストルテンベルグ事務総長は同日、NATOからの回答は「米国と並行して」送付されたと語った。ロシア側の姿勢とは「大きな隔たり」があるとしながらも、3つの主要な分野で「進展の余地」があると述べ、ロシアとNATOがモスクワとブリュッセルにそれぞれの事務所を開設することを提案した。
こうした外交上のやりとりが、数週間続くロシアと西側の交渉の行方を変えるかは不透明な状況だ。