米からウクライナに供与のロケット砲、ロシア軍の新たな問題に

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衛星画像がとらえたヘルソン州ノバカホフカでのウクライナ軍の攻撃の様子/Planet Labs PBC/AP

衛星画像がとらえたヘルソン州ノバカホフカでのウクライナ軍の攻撃の様子/Planet Labs PBC/AP

このほかルハンスク、ドネツク両州でも大規模な爆発があったほか、ドネツク州シャフタールスクやヘルソン州、ザポリージャ州メリトポリ近郊でも同様の爆発が起きた。

合計すると、14日までにロシアの戦線の奥深くにある十数カ所の目標が攻撃されたとみられ、その大半は前線から少なくとも約40キロ後方に位置している。これだけ離れた場所を古い「トーチカU」ミサイルで正確に攻撃するのは困難だろう。

また、ウクライナが夜間にハイマースを発射していることもあり、ロシアが発射装置を発見・攻撃するのは一層困難になる。ロシア軍は開戦当初から夜間の戦いに苦戦してきたが、ウクライナは今でもこの点を有利に生かしている。

戦況に変化

目標選定が容易になった要因として、ロシア軍による兵器の保管方法や移動方法もあるかもしれない。

英セントアンドルーズ大学のフィリップ・オブライエン教授(戦略学)は、ノバカホフカへの攻撃は「補給戦の現状やロシア軍の直面する真の問題」を明るみに出していると指摘する。

攻撃目標となった場所は鉄道拠点に近く、攻勢維持のためにロシアの兵站に不可欠なことから、目標となるのは目に見えていた。

「ロシアは笑ってしまうほど簡単に特定できる場所に大きな補給拠点を置いていた。まさに、そこにあるだろうと思うような場所だった。ロシアは指揮系統の不全で対応できないのか、道路がないために実際に拠点を動かせないのか、どちらかだ」(オブライエン氏)

ウクライナ当局者の1人は、この倉庫を目標に選ぶのは簡単なことだったと示唆。ヘルソン州議会の議員はフェイスブックで「ノバカホフカにあるロシアの弾薬庫がひとつ減った。彼らは(弾薬を)散々持ち込んで備蓄したが、夜の花火になった」と述べた。

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