ロシア占領地区のウクライナの子ども、ベラルーシの「キャンプ」へ
(CNN) ロシアに占領されているウクライナ中南部ザポリージャ州のバシリウカ地区の子どもたちがベラルーシにある「レクリエーションキャンプ」に送られた。ロシアが設置した現地当局が明らかにした。
バシリウカの当局者は「子どものためのレクリエーションプログラムは無料で、(ベラルーシの)ルカシェンコ大統領と(ロシアの)プーチン大統領が個人的に支援している」と述べた。
その上で「第1陣となる8〜15歳の43人は4月24日から5月10日まで子ども向けの健康キャンプに滞在し、次の訪問は5月14日からの計画だ」と説明した。
ウクライナ政府は、同国の子ども2万人近くが不法にロシアとベラルーシに連れ去られたか、ウクライナ国内のロシア占領地域に強制移住させられたと推定している。また、子ども470人が死亡し、949人が負傷、406人が現在行方不明と主張している。
米国務省の支援を受けるイエール大学人道研究所「紛争監視団」が2月に発表したリポートには、ロシア中心の学問、文化、場合によっては軍事教育など「政治的再教育」を子どもたちに行う広範なキャンプ網について詳細に記されている。
ウクライナの子どもをロシアに強制連行した疑いについては、国際刑事裁判所(ICC)が先月、戦争犯罪としてロシアのプーチン大統領と高官のマリヤ・リボワベロワ氏に逮捕状を出した。
子どもがレクリエーションキャンプに送られた今回の件について、CNNはウクライナ議会のルビネッツ人権コミッショナーの事務所に問い合わせたが、これまでのところ返事はない。
ウクライナ当局者は以前、ロシアによるウクライナの子どもの連れ去りの一環としてそうしたキャンプに言及している。