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首都へのドローン攻撃で、ウクライナの戦火がロシアにも

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ドローン攻撃によるモスクワの集合住宅の損傷を調査する専門家/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images

ドローン攻撃によるモスクワの集合住宅の損傷を調査する専門家/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナ人にとってはおなじみの流れだ。市内で爆発音が鳴り響いた後、上空のドローンの映像が公開される。防空システムが即座に作動し、当局は攻撃を確認する速報を発表する。

だが今回、ガラスやコンクリートが砕け散ったのはロシアの首都で、キーウではない。ウクライナに対するロシアの戦争は、ついにモスクワにも迫ってきたようだ。

今のところ分かっているのは次の通りだ。30日午前、ロシアの首都でドローン(無人航空機)の一斉攻撃が行われた。ロシア国営のRIAノーボスチ通信によると、1機がモスクワ南西にあるタワーマンションの高層階に衝突し、ビルのファサードを損傷した。別の1機はモスクワの幹線道路のひとつ、レニンスキープロスペクトにある集合住宅の14階の1室に衝突した。

ドローン攻撃によるモスクワの集合住宅の損傷を調査する専門家/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images
ドローン攻撃によるモスクワの集合住宅の損傷を調査する専門家/Kirill Kudryavtsev/AFP/Getty Images

モスクワ市のセルゲイ・ソビャーニン市長はSNSテレグラムに最新状況を投稿し、現場には救急隊員が駆けつけたこと、2人が負傷したものの入院者は出なかったことを住民に伝えた。それから数時間後、ドローンが衝突した住宅から避難していた住民が帰宅を始めたとソビャーニン市長は述べた。

だがロシア政府が遠まわしに「特別軍事計画」と呼ぶウクライナの戦争が続く中、モスクワが不安を抱えながらも現状を維持していたこれまでの生活に戻ることはないだろう。昨年2月にウラジーミル・プーチン大統領がウクライナへの全面侵攻に踏み切ってからというもの、ロシアの大部分はウクライナ人が日々耐え忍んでいる場面とは無縁だった。

それから数カ月間、ウクライナと国境を接するロシアの地域は攻撃を受け続け、地元当局からはウクライナ側からたびたび砲撃を受けたとの報告が出ている。26日にはウクライナのヘリコプター数台がロシア領内を攻撃したとロシア政府は非難しているが、これについてウクライナ政府は肯定も否定もしていない。

今月には複数のドローンが、まさにロシアの権力の中枢であるクレムリン周辺の警護網を突破した。ウクライナ側は30日の攻撃について関与を否定している。政府高官の1人にいたっては、数カ月にわたってウクライナの都市を爆撃してきたロシアがしっぺ返しに遭っていると言い切っている。

「当然だが、攻撃が増し、今後も増えていくと予想するのは小気味いい」と、ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府長官顧問は発言した。「もちろん、我々は直接関与していないが」

「今ロシアで起きていることは、彼らにとって当然の報いだ。ウクライナで行ったあらゆる行為に対し、ロシアは倍返しで代償を払うことになるだろう」とポドリャク氏は続けた。

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