ワグネルの反乱行動、自軍の前線に有利 ウクライナ軍
(CNN) ウクライナ軍東部軍管区は24日、ロシアの民間軍事企業「ワグネル」創設者のプリゴジン氏による反乱行動に触れ、ウクライナ軍を利するものになるとの判断を示した。
同軍管区のチェレワチイ報道担当者がCNNの電話取材に述べた。「ワグネルの全戦闘員がロシア内に戻ったことは我々の前線に良き効果を及ぼす」と説明した。
ワグネルは最も有能な戦闘員を擁していたとし、これに比べロシア軍の正規軍は突撃作戦においてそれほど攻撃的ではないなどと指摘。正規軍が首都キーウ、南部ヘルソンや東部リマンでの交戦で敗退を喫した過去の事例に注意も向けた。
さらに、激戦が長く続いていた東部バフムートからワグネル部隊が今年5月に撤収した際、ロシア軍部隊が士気や戦力低下などを被ったことにも触れた。
バフムートには空挺(くうてい)部隊や歩兵部隊が代わりに送り込まれたものの、ワグネル戦闘員と比べ装備が少なく、敗北となる戦場に赴くことを予期していたはずだとも述べた。
一方、ウクライナ空軍司令部は24日、ロシア軍が同日撃ち込んだ巡航ミサイル41発と襲来した攻撃型ドローン(無人機)「シャヘド」2機を撃墜したと発表した。国営通信社のウクルインフォルムが伝えた。
ミサイルなどはウクライナ北部、南部や東部から飛来したと述べた。
クリメンコ内相は、この攻撃で首都キーウで少なくとも住民3人が死亡したSNSで報告。市内の24階建ての集合住宅ビルにミサイルの残骸が落下し、十数人が負傷した。