ガザ支援物資の搬入遅れる見通し、パレスチナの窮状深まる
(CNN) パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所が、20日は開通できない見通しとなった。複数の関係者がCNNに明らかにした。同検問所を通過して人道支援物資をガザ地区に搬入できなければ、ガザ市民の窮状は一層深まる恐れがある。
米当局者によると、状況は依然として流動的であり、遅れは短期間で済む可能性もある。検問所のエジプト側では道路の補修が必要で、搬入を途切れることなく確実に継続することへの懸念もあるという。
ガザ地区ではイスラエルの「完全包囲」命令を受け、全人口が1週間以上にわたって電気や食料、燃料、水の供給を断たれている。
ラファ検問所でガザ地区への入国許可を待つ支援物資のトラック=19日、エジプト・北シナイ/Mahmoud Khaled/Getty Images
唯一イスラエルの管理下にないラファ検問所については、エジプトとイスラエルの間でガザへの支援物資搬入を認める合意が米国のジョー・バイデン大統領の仲介で18日に成立。バイデン大統領は、20日にも支援物資の搬入が始まる見通しだとしていた。
しかしそれが宙に浮いた状態となり、米当局者は、今週末、恐らくは21日にも、人道支援物資を積んだトラックの最初の車列が同検問所を通過できるだろうと話している。
米国務省報道官は19日午後、支援物資の搬入について、米中東人道問題担当特使のデービッド・サターフィールド氏が現地でイスラエルとの交渉に当たっていると説明した。