ハマス、人質の米国人母子を解放 イスラエル軍の保護下に
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは20日、人質となっていた米国人女性ジュディス・ラーナンさんと娘のナタリー・ラーナンさん(17)を解放したと明らかにした。ハマスは2週間近く前にイスラエル国内を襲撃し、約200人を拉致していた。
イスラエル国防軍(IDF)の報道官は同日、米国人2人はガザ地区との境界で引き渡され、現在はIDFの保護下にあると説明した。イスラエル首相府によると、2人は家族と再会するためイスラエル軍の基地に向かっているという。
家族によると、2人は米シカゴ出身。イスラエル南部の農業共同体に住む親類を訪ねていた7日、人質として拘束された。
イスラエル当局によると、ハマスは当時の襲撃で民間人や兵士を含む1400人を殺害した。これは戦闘員の襲撃による被害としてはイスラエル75年の歴史で最悪の規模で、イスラエル治安機関の情報収集の不備を浮き彫りにした。
解放交渉の内容に詳しい情報筋によると、人質2人は20日に赤十字に引き渡された。CNNは赤十字に取材を申し込んでいる。
同じ情報筋によると、母親の健康状態が悪いことから「人道的な理由」で解放されたという。解放はカタールとハマスによる交渉の成果だった。