深刻化するガザの状況、物資不足で「膨大な死者」出る可能性
(CNN) イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区の包囲と爆撃が開始から2週間に近づく中、有力な支援関係者は20日、このままいけば食料や燃料、電気の不足で「膨大な死者が出ることになる」と警鐘を鳴らした。命綱の支援物資はこの日もエジプトに滞留したままだった。
ガザ保健当局の報道官は同日、7病院と21の一次医療施設が稼働を停止したことを明らかにした。イスラエルによる空爆が続く中、これまでに医療関係者64人が死亡したという。
国際医療組織「国境なき医師団」の幹部、アブリル・ブノワ氏はCNNの取材に「間違いなく今が生死の分かれ目だ」と語った。
ガザ地区には、イスラム組織ハマスによる7日のテロ攻撃中に拘束された人質も閉じ込められている。イスラエル国防軍(IDF)は20日、人質の半数以上は生存しているとの見方を示した。行方不明者の数は100~200人で、人質のうち20人以上が18歳未満だという。
事情に詳しい関係者や外交筋が20日に明らかにしたところによると、人質となっていた米国人の母子2人は人道上の理由から解放された。