アフガン洪水の死者300人 濁流にのまれる人や住宅、泥まみれの子どもたち
「人々は高い場所に逃れて山や丘に避難した。不幸にも自宅から離れられなかった人たちが、洪水の犠牲になった」(バラカトゥラさん)
フォロ地区は人口約1万人のうち100人以上が死亡したとみられている。ほとんどは女性と子どもだった。
WFPアフガニスタン支部のティモシー・アンダーソン支部長によると、同地では動物や農場も濁流に押し流された。
この地域は昨年夏の猛暑と干ばつで、ただでさえ深刻な食糧不足に陥っていたといい、「既にかなり厳しい状況だったのが、今は壊滅的になった」とアンダーソンさんは話す。鉄砲水は例年のように発生していたが、今年は大幅に状況が悪化している。
家や土地を失った住民は悲惨な状況に追い込まれる。「少しばかりの家畜を失えば、生活の糧を失うことになる」とアンダーソンさんは言う。
被災地に通じる道路は洪水で寸断され、WFPはロバを使って支援物資を届けている。
現地には国連機関などの合同調査団が派遣されている。人的被害や住宅、インフラなどの被害状況を把握するためには4~5日かかる見通しだという。