走行中の支援トラックを住民が襲撃、桟橋から搬入の食料奪う ガザ南部
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区南部で18日、米軍が沿岸に設置した桟橋からの搬入物資を運んでいたトラックが住民らの集団に襲われ、食料の箱が奪われた。
CNNの映像には、男性たちのグループがトラックと並んで走り、そのまま荷台に飛び乗る場面が映っている。トラックが停止すると路肩に人だかりができ、車上のグループから物資を確保しろという叫び声が飛んだ。
現地でCNNのインタビューを受けた男性は、米軍が桟橋を建設した動機に懐疑的な見方を示し、物資が純粋にパレスチナ住民の支援を目的としているのか、あるいは「下心」があるのかと問い掛けた。
「支援のためだと言われても、住民は不安を感じている」「米国はこれまでパレスチナの主張を支持したためしがない。見返りを求めずに支援物資をくれるとは思えない」と話す。
現地には同様の疑念を抱く住民が多く、どうして陸路の検問所から搬入しないのかと問う声も聞かれる。
複数の国連機関からも、イスラエルが陸路での搬入を厳しく制限し続けるなか、桟橋から搬入される物資で食料危機は解決できないとの指摘が出ている。