避難場所も生活も未来もない ラファに避難したパレスチナ人に行き場なく
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区南部のラファに避難した住民が、イスラエルの激しい攻撃を受けて再び避難しようとしている。しかしどこへ行けばいいのか分からない状況だ。
ラファ北部のハンユニスでCNN通信員の取材に応じた人たちは、ガザ中部のデイルアルバラを目指してさらに北へ向かおうとしながら、どこへ行けばいいのか分からないと訴えた。
通信員が撮影した映像には、マットレスや木製の板、椅子などの所持品が車や荷車に積み上げられた様子が映っている。
「ラファであれ、ハンユニスであれ、ガザ全土で今起きているのは人々の悲惨な退去だ。避難場所も生活も未来もない」。これまでに4回の避難を繰り返したという女性のアンサル・マフディさんはそう語った。「この移動が憎い。一つの場所から別の場所へと移る人たちは生活を望む。お金が必要だ。蓄えはなくなった」
「彼らは私たちに北から南へ移れと言った。私たちは従った。劣悪なテントに寝泊まりした。私たちの体験は言葉では言い表せない。ほかにどこへ行けばいいのか? 次の退去はどこへ?」とマフディさんは問いかける。
道路にはテントの列とごみの山。空いた場所を探して大勢の人や車が行き交う。
松葉杖で歩いていたモハメド・ジャルボーさんは言う。「高齢者が屈辱を受け、子どもたちが屈辱を受けた。何がいけないというのか。みんな民間人だ。レジスタンスはここにはいない。レジスタンスは別の場所で戦っている。我々は避難している。なぜ避難民を攻撃するのか」
ラファは2日連続でイスラエルの攻撃を受け、避難住民は再び避難を強いられている。