金与正氏が「新たな対抗措置」予告、北朝鮮のごみ風船めぐり
(CNN) 北朝鮮がごみをぶら下げた風船を再び韓国へ向けて飛ばしたことについて、金正恩(キムジョンウン)総書記の妹の金与正(キムヨジョン)氏はその前日、もし韓国が「心理戦争」を続けた場合、さらなる対応に出ると予告していた。
北朝鮮が9日に再び飛ばした風船は、韓国が北朝鮮に向けて大音響の宣伝放送を再開したことに対する報復だったと思われる。
政府報道官の金与正氏は、韓国の宣伝放送再開を「非常に危険な状況の前兆」と形容。国営メディアを通じて発表した声明の中で、もし韓国が大音量スピーカーを使用した放送を続け、対北朝鮮の宣伝ビラを送り込む活動家を阻止できなければ、北朝鮮による「新たな対抗措置」の対象になると予告した。
その上で、「ソウルに対して厳重警告する。この危険行為を即座にやめよ」と迫り、韓国が「新たな危機的環境」をつくり出していると主張した。
韓国軍合同参謀本部(JCS)は10日、「戦略的、作戦的状況に従い、柔軟に」任務を遂行すると述べる一方、大音響スピーカーを使った宣伝放送を続けるかどうかについては言及しなかった。
韓国軍は9日~10日にかけ、韓国国内に落下した風船約50個を発見した。しかしJCSの報道官によると、そうした風船の多くは風に乗って北朝鮮へ押し戻されたと思われる。