ハマス当局者、生存する人質の人数は「誰にも分からない」
また現地での多数のパレスチナ人の死をガザにおけるハマスの最高指導者、ヤヒヤ・シンワル氏が「必要な犠牲」と表現したとされる件については、虚偽の報道だと一蹴した。
ハムダン氏はイスラエルへの奇襲で拘束した人質のうち何人が生存しているのか「一切把握していない。これについては誰にも分からない」と述べた。さらにイスラエル軍が人質4人を救出した今月8日の作戦に言及。作戦に当たり、米国人を含む人質3人が死亡したと主張したが、証拠は一切提示しなかった。
ハマスの最高指導者、ヤヒヤ・シンワル氏=2022年4月13日、パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市/Ali Jadallah/Anadolu Agency/Getty Images
イスラエルは協定の第1段階として女性や病人、高齢者を含む人質40人の解放を要求したが、ハマスは4月の時点で各国の仲介者に対し、協定の基準を満たす人質の人数をそろえることができないと告げている。
また、解放された上記の人質4人が肉体的、心理的虐待を受けていたと治療に当たった医師が証言したことについて、ハムダン氏はイスラエルに原因があると糾弾。人質らが精神に問題を抱えたとすれば、拘束されている間、イスラエルによる爆撃で女性や子どもを含む民間人が連日殺されるのを目の当たりにしたせいだろうと語った。