豪州、電子たばこ販売を薬局に限定の新法施行 先駆的措置と誇示
ブリスベン(CNN) オーストラリアで電子たばこの販売を医師の処方箋の提示を受けた薬局に限定するなどの規制を盛り込んだ新法がこのほど施行された。
ニコチン含有量を含む電子たばこの販売を抑制するための措置で、世界で最も厳しい電子たばこ対策と誇示している。今月1日から発効した新法で許される風味は、たばこ、メントールやミントの3種類のみとなっている。
世界では多数の国が使い捨て方式の電子たばこを禁止しているが、商店や小規模小売店などでの販売を禁じる法案は世界でも先駆的としている。子どもたちをニコチン中毒にさらしかねない多種多様な風味を持つ電子たばこの終わりを告げる新法とも位置づけた。
ただ、新法への支持を勝ち取るための政治的な駆け引きの影響もあり、新法は今年10月に効力を失う。処方箋が必要なのは18歳未満の未成年者とも限った。
成人は処方箋なしでも薬局で購入可能だが、主要な薬局チェーンが在庫分の拡大は否定しているため確保は困難になるとみられる。
ただ、闇市場が出現するとの懸念も一部で出ている。たばこへの一部の課税率が世界でも最高水準にある豪州で同様な闇市場が生じたことの再来となる可能性もある。
たばこが20本入りの1箱の値段は約35豪州ドル(約3815円)で、米国や英国よりかなり高い。たばこ税は今年9月にさらに5%上がる見通しともなっている。
たばこの値段が上昇したとしても、電子たばこ市場から閉め出された若年層がニコチンが恋しくなりたばこの購入に走るとの危惧もある。