ファイル共有サイト創設者キム・ドットコム容疑者、米国に身柄引き渡しへ NZ
(CNN) ニュージーランド司法相は15日、米政府が閉鎖させたファイル共有サイト「メガアップロード」創設者のキム・ドットコム容疑者の身柄を米国に引き渡すことを承認した。
ドイツ出身でニュージーランドの永住権を持つドットコム容疑者は2012年以来、裁判を通じて米国への引き渡しに対して争っていた。米政府は同年、メガアップロードを閉鎖させていた。
ニュージーランド政府の15日の発表によると、ポール・ゴールドスミス司法相がドットコム容疑者の引き渡し命令に署名。同容疑者を国外追放する条件が整った。
ドットコム容疑者は同日、「私はニュージーランドを愛している。出国はしない」とX(旧ツイッター)に書き込んだ。
メガアップロードは大容量のファイルを手軽に共有できるウェブサイトで、ドットコム容疑者ら4人は同サイトを通じた著作権侵害で利益を得ていたとされ、恐喝や著作権侵害の共謀、マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で米大陪審に起訴された。
同サイトが閉鎖された直後、ニュージーランド警察はオークランドにある豪邸に踏み込んで同容疑者を逮捕した。
ドットコム容疑者らは、メガアップロードは単純なファイル共有サイトだと主張。他人がアップロードした内容について自分たちが罪に問われるべきではないと訴え、身柄引き渡しに対して激しく争っていた。
しかしニュージーランドの裁判所はドットコム容疑者らの主張を退ける判断を言い渡し、司法相に最終判断が委ねられていた。