フランス新首相にバルニエ元外相 欧州委員など歴任
(CNN) フランスのマクロン大統領は5日、欧州連合(EU)の元欧州委員で、英国のEUからの離脱時にEU側の主席交渉官を務めたミシェル・バルニエ氏(73)を新たな首相に指名した。
アタル前首相は7月の下院選で与党連合が大敗したことを受けて辞任を表明したが、2カ月にわたって暫定的に執務を継続するという異例の事態が続いていた。
中道右派・共和党のバルニエ氏の任命について大統領府は、安定した政府となるよう「前例のないほど多くの協議を重ねた結果」と説明した。
政治家として40年のキャリアを持つバルニエ氏は、フランス国内では外相や農相などを歴任。欧州委員も2回務め、欧州委員会のフォンデアライエン委員長の顧問も務めた。
バルニエ氏の組閣がどのようなものになるかは不明だ。先の下院選で多くの議席を獲得した極右の「国民連合(RN)」は以前、バルニエ氏への協力について含みを持たせていたことから、まずは様子見するとみられる。一方、左派の「不服従のフランス」はバルニエ氏指名に強く反発している。