ガザ北部から避難中のパレスチナ人、イスラエル軍から銃撃
(CNN) イスラエルが軍事作戦を再開したパレスチナ自治区ガザ地区北部で避難中のパレスチナ人が銃撃を受けていることが分かった。現地の住民の証言やCNNが入手した映像から明らかになった。
モハメド・スルタンさん(28)は、激しい爆撃が続いたためガザ北部ジャバリヤにある自宅から家族とともに避難した。食料や毛布を取りに戻ったとき、自身や他の民間人が銃撃されたという。
スルタンさんはCNNに対し、「道を通る人全員にドローン(無人機)が発砲していた」と語った。「目の前で3人が撃たれた。兄弟と私は負傷者が病院に行くのを手伝おうとしたが、小さな女の子は首を撃たれ、彼女の父親も負傷していた」
スルタンさんが移動中に撮影した映像には、がれきと半壊した建物に囲まれた砂地の道を歩く住民の姿が映っている。子どもを含む一部の住民は重い荷物を持って歩くのに苦労している。自転車やトゥクトゥクに乗っている住民もいる。
背後ではドローンがブーンと音を立て、むちを打つような弾丸の音が空気を貫く。人々は叫び声を上げ、身を隠そうとしている。
スルタンさんが離れたところから人々を撮影していると「撃たれた、撃たれた」と叫ぶ声が聞こえる。負傷した男性は血を流し、足を引きずりながらスルタンさんの方へ歩いてくる。救急車の中で座っている少女の首には血まみれのガーゼが巻かれ、包帯から血が染み出ている。ガザ市の病院によると、少女は9歳で手術を受ける必要がある。彼女の父親は足を撃たれたという。
イスラエル軍は6日、イスラム組織ハマスが「この地域での作戦能力を再構築」していることを理由に新たな地上作戦を開始。ジャバリヤを包囲したと発表した。
住民がCNNに語ったところによると、イスラエル軍は8日午前、ジャバリヤ上空から即時避難を「緊急に」警告するビラを投下した。