インドと中国、国境の衝突回避で合意 首脳会談も
(CNN) インド政府は22日までに、中国との間で国境地帯の緊張緩和に向け、軍事衝突を回避する合意が成立したことを明らかにした。23日に両国首脳が会談する予定も確認した。
インドのジャイシャンカル外相は21日、一部地区での軍のパトロールに関する合意により、国境地帯の衝突で死者が出た2020年以前の状況を回復し、衝突回避の手続きが完了すると述べた。
中国も22日、インドとの国境問題で外交、軍事ルートを通じ緊密な協議を重ねた結果、双方が「解決に到達」したことを確認した。
国境係争地では、両国の軍がそれぞれ、事実上の国境にあたる実効支配線(LAC)周辺に相当規模の部隊を維持している。
LAC沿いには20年の衝突後、どちらもパトロールをしない緩衝地帯が設置されたが、ジャイシャンカル氏は21日、新たな合意では20年以前と同様、双方がパトロールできるようになるとの認識を示した。
両国からの共同声明はなく、合意の詳細は公表されていない。
中国の習近平(シーチンピン)国家主席とインドのモディ首相は、ロシア西部カザンで開催されている新興国グループ「BRICS」の首脳会議に合わせて会談する。
インド外務省が23日、予定を確認した。両首脳の正式な会談は、20年の衝突以降初めて。
習氏とモディ氏は昨年、南アフリカで開かれたBRICS首脳会談で非公式に会話を交わし、国境係争地での緊張緩和に向け鋭意努力することで合意していた。