イスラエル軍参謀総長が辞意、ハマス奇襲を防げず
(CNN) イスラエル軍の制服組トップのハレビ参謀総長は21日、イスラム組織ハマスによる2023年10月の奇襲攻撃を防げなかったとして、3月6日に辞任する意向を明らかにした。
イスラエル軍は、ハレビ氏がイスラエルの首相と国防相に宛てた書簡を公開した。ハレビ氏は書簡の中で、ハマスの奇襲をめぐるイスラエル軍の失敗に対する自身の責任の結果として、そして、イスラエル軍がイスラエルの抑止力と強さを回復するうえで素晴らしい成果を遂げている現在、3月6日に任期を終えたいと考えていると伝えた。
カッツ国防相は、ハレビ氏に対し、ハマスの奇襲を防げなかった事態をめぐる軍の内部調査の期限を今月30日と伝えていた。
ハマス奇襲の阻止失敗をめぐるイスラエル政府高官の退任としては、ハレビ氏のものは最も注目を集めるものとなった。イスラエルのネタニヤフ首相は、奇襲阻止の失敗をめぐる責任を取ることを拒否しており、説明責任は戦争が終了してからだとしている。
首相府の発表によれば、ネタニヤフ氏は21日にハレビ氏と会談し、長年にわたる軍での活動とその指揮について感謝を伝えた。
ハレビ氏はまた、極右の閣僚からの圧力も受けていた。極右閣僚はハレビ氏について、パレスチナ自治区ガザ地区やヨルダン川西岸地区での戦闘で、極右が掲げる最大限の実力行使の考え方を実行できない、あるいは実行することに後ろ向きだとの見方を示していた。