人類絶滅まであと89秒、「終末時計」1秒進む 核軍拡やAIに危機感

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記者会見で展示された終末時計=28日、米ワシントンDC/Mark Schiefelbein/AP

記者会見で展示された終末時計=28日、米ワシントンDC/Mark Schiefelbein/AP

(CNN) 人類絶滅の瞬間までに残された時間を象徴的に表す「終末時計」が28日、1秒進められ、終末を意味する午前0時までの残り時間が過去最短の89秒になった。米科学誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」が発表した。

終末時計が設定されたのは1947年。午前0時は人類が地球を生存不可能な場所にしてしまった瞬間を表す。

過去2年間はロシアのウクライナ侵攻や核軍拡競争の可能性、イスラエルとガザのイスラム組織ハマスの衝突、気候危機などを理由に、終末までの時間は90秒に設定されていた。

米シカゴ大学のダニエル・ホルツ教授は28日の記者会見で、残り時間が1秒短くなった理由として、核のリスク、気候変動、生物学的脅威、人工知能(AI)のような破壊的技術の進化を挙げ、「核保有国は自分たちの軍備を増強させ、文明を何度も何度も破壊し得る兵器に何千億ドルも投資している」と指摘。AIやバイオテクノロジー、宇宙開発といった「破壊的技術」は規制をはるかにしのぐペースで進歩していると語った。

その上で、「脅威を大幅に増大させる要因、すなわちコミュニケーション体系を劣化させて真偽の境界をあいまいにする虚偽情報や陰謀論の拡散によって、こうした全ての危険が増幅している」との見方を示した。

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