食料配布も医療支援も停止 米対外援助の凍結、世界中で深まる人道危機
「人が死ぬ」 援助停止、職員は失業
USAIDはヨルダンやコンゴ民主共和国、エチオピア、インドなど世界数十カ国で水の安定供給を支えるプロジェクトを支援している。世界では推定40億人が、安全な飲料水を利用できない状況にある。
そうした支援プロジェクトがなくなれば、「動物が死に、人々が死に、人々が住む場所を失う」と専門家は危惧する。
スーダンではUSAIDが資金援助していた食料支援事業が既に閉鎖に追い込まれているという。
関係者によると、内戦が続くスーダンのほか、シリアやパレスチナ自治区ガザ地区などでも、避難民や飢餓などの危機に直面している大勢の人々が、米国の援助引き揚げによって深刻な影響を受ける恐れがある。
![蚊帳を使ってマラリアから身を守る親子=2009年10月/Wendy Stone/Corbis/Getty Images](/storage/2025/02/05/e87a39234f51440f9d35abd8081fa0b0/003-gettyimages-524859750-thumbnail.jpg)
蚊帳を使ってマラリアから身を守る親子=2009年10月/Wendy Stone/Corbis/Getty Images
USAIDは、マラリアが筆頭死因となっているマリを含め、アフリカの24カ国でマラリア対策プロジェクトを主導している。