ウクライナ、ロシア軍参加の中国人2人を拘束
キーウ(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、東部ドネツク州での戦闘でロシア軍側について戦っていた中国人2人を捕虜として拘束したと明らかにした。さらに多くの中国人がロシア軍の部隊にいるという情報があるという。
ゼレンスキー氏によると、拘束した2人の国籍を示す書類や銀行カードなどを押収した。中国側に説明を求めるよう、シビハ外相に指示したことも明らかにした。
ゼレンスキー氏は「欧州で繰り広げられているこの戦争にロシアが中国を間接・非間接的に巻き込んでいることは、ロシアのプーチン大統領に戦争を終わらせる意図がないことを明確に示している」と指摘した。
拘束された中国人が中国人民解放軍の兵士なのか、それとも義勇兵なのかは不明。西側の当局者はCNNに、中国が送り込んでいる証拠はみられないと明らかにした。
シビハ氏は中国臨時大使を外務省に呼び出して抗議し、説明を求めた。
中国外務省は昨年1月のSNSへの投稿で、紛争地域に近づかないよう自国民に呼びかけ、いかなる形であれ紛争に関与しないよう促した。
バイデン前米政権の高官は昨年、中国はウクライナとの戦争を続けるロシアの軍需産業基盤の強化を支援してきたとCNNに語った。中国が提供したものには工作機械やドローン(無人機)、ターボジェットエンジンといった大量の物資のほか、巡航ミサイルやマイクロエレクトロニクス、爆薬の技術などが含まれているという。
一方、ロシアは昨年、北朝鮮との軍事関係も大幅に強化した。両国は有事の際の相互の軍事支援が盛り込まれた協定を締結し、北朝鮮はロシアを支援するために兵士を派遣した。
ウクライナ軍は1月にロシア南西部クルスク州で北朝鮮兵2人を拘束した。