ハマス、イスラエルの停戦案を「検討中」 人質10人と引き換えに数百人のパレスチナ人解放

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
イスラエル軍の空爆を受けた建物を調べるパレスチナの人々=9日、パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市/Omar Al-Qattaa/AFP/Getty Images

イスラエル軍の空爆を受けた建物を調べるパレスチナの人々=9日、パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市/Omar Al-Qattaa/AFP/Getty Images

(CNN) イスラム組織ハマスが、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘をめぐり、イスラエルからの停戦案を検討していることがわかった。ハマス当局者がCNNに明らかにした。イスラエル側が提示した案では人質10人の解放と引き換えに数百人のパレスチナ人受刑者を解放する内容となっている。

ハマスはこの停戦案は14日に受け取った。同当局者によれば、ガザで45日間の一時停戦を行う枠組みを示しており、その間に双方が恒久的な停戦について交渉を進めることを目指すという。

イスラエル側の案には、ガザの武装解除も盛り込まれている。これは従来、ハマスにとって容認できない一線とされてきた。また、ハマスが包括的な合意の条件として求めてきた、戦闘の恒久的な終結の保証も盛り込まれていない。

同当局者は、ハマスの武装解除や、一時撤収後にイスラエル軍がガザに再進攻することを容認するような停戦案は一切受け入れないと述べた。現状ではハマスが今回の停戦案を受け入れる可能性は低いとみられる。

今回の停戦案は、イスラエルが3月に戦闘を再開して以来、ガザから人質を取り戻すために示した初めての提案となる。イスラエルのネタニヤフ首相は、人質の家族や予備役部隊から圧力を受け、停戦に合意するよう求められている。

同当局者によれば、今回の提案では人質を段階的に解放する計画が示され、停戦初日には「米国への特別な配慮」として、イスラエル系米国人のエダン・アレクサンダー氏が解放される見通しだという。

さらに、残るイスラエル人質9人を2回に分けて解放する代わりに、2023年10月のハマス奇襲以降に拘束された1100人超の拘束者と、終身刑を科されているパレスチナ人受刑者120人を解放するという。

イスラエルは、ハマスがいまも拘束しているイスラエル人質の生存者に関する情報提供を求めているが、代わりにパレスチナ人の拘束者の情報を提供するという。死亡したイスラエル人質16人の遺体を返還するのと引き換えに、イスラエル側にある死亡したパレスチナ人160人の遺体を返還することも盛り込まれている。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「パレスチナ」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]