美味しい食事は刑務所で――シェフも給仕も受刑者が担当 英
(CNN) 受刑者の再犯防止や出所後の職確保を目指し、刑務所内にレストランを開店する試みが英国で広まりつつある。料理の腕をふるい給仕にいそしむのは受刑者自身だ。
仕掛け役は英国の慈善団体「クリンク・チャリティー」。クリンクはこのほど、ロンドン南部のブリクストン刑務所内に新レストランを開業した。ウェールズのカーディフ刑務所、サリー州のハイダウン刑務所に続き、クリンクが手掛けるものとしては3軒目の刑務所内レストランとなる。
クリンクの最高責任者であるクリス・ムーア氏は、「ブリクストン刑務所のクリンクは、単にロンドンで新規開店するレストランという域にとどまらない。再犯問題に取り組むのと同時に、業界内で大きな課題となっているスキル不足を解消する上でも、頼りになる解決策を提供するものだ」と自負をのぞかせる。
ロンドンの新レストランで提供されるのは高級欧州料理で、昼時の打ち合わせ用に5つの会議室まで備えている。
以下ではそんなクリンクの取り組みを紹介しよう。
入店者応対
刑務所内という立地や受刑者がシェフとなっていることの他にも、クリンクのレストランにはユニークな特徴が多々ある。まず入店者応対が独特だ。