シドニー・ロンドン間で7都市経由の「カンガルールート」が復活 豪カンタス航空
(CNN) オーストラリアのカンタス航空は1947年、新たに導入した旅客機「ロッキードコンステレーション」でシドニーと英ロンドンを結ぶ初の「全区間カンタス便」の運航を開始した。
「カンガルールート」と呼ばれるこの路線は、A地点とB地点を結ぶ通常の路線ではない。ダーウィン、シンガポール、カルカッタ(現コルカタ)、カラチ、カイロ、トリポリを経由し4日間かけてロンドンに到着するのだ。
搭乗できる乗客は29人のみで、パイロット3人、航法士1人、無線士1人、航空機関士2人、客室乗務員3人が同乗した。
料金はなんと525ポンド。現在の価格で約1万7400ポンド(約330万円)に相当する。
「オーストラリア人にとって特別な意味」
今日の旅行者にはシドニー―ロンドン間を30時間以内、乗り継ぎ1回で行くことのできる選択肢が複数ある。
だが、そこに面白みはあるのか。
そこで、高級旅行会社「キャプテンズ・チョイス」は時間と資金に余裕がある旅行者向けに「パイオニアリング・スピリット・オブ・ザ・カンガルールート」という14日間のツアーを発表した。
このツアーは2026年2月3日に出発し、カンタスが1947年に初めて全区間を運航したルートに近い行程をたどる。「郷愁から生まれた旅でありながら、現代の利便性で魅力が増した旅」になるという。
参加者はカンタスのチャーター便、エアバス「A330―300」に搭乗し、ダーウィン、シンガポール、コルカタ、コロンボ、カイロ、トゥールーズ、ローマに立ち寄り、高級ホテルに滞在。各寄港地の見どころを体験する。
キャプテンズ・チョイスのバス・ボッシエター最高経営責任者(CEO)は、カンガルールートについて、オーストラリア人にとって特別な意味を持ち、「この象徴的なルートを再現したいという思いを長年抱いてきた」と語る。