トランプ氏、米国が「ガザを所有する」 パレスチナ人の移住構想めぐり
(CNN) トランプ米大統領は4日、パレスチナ人がパレスチナ自治区ガザ地区から移住することを望んでいると述べた。この発言は以前にも行っているものの、同地域の他のアラブ諸国から明確に拒否されている。
トランプ氏はヨルダンやエジプトに引き受けてほしいと述べ、「ガザの件はうまくいってない。一度もうまくいったことがない。ガザに対する私の考えは、多くの人とはまったく違う」と語った。
また、「彼らは、美しく新たな良い土地を手に入れるべきだ。そして私たちはお金を出して、そうした場所を建設し、快適にし、住みやすく、楽しい場所にする人たちを募る」と付け加えた。
ヨルダンやアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、カタール、エジプトの外相らは、これまで、パレスチナ人をガザから移住させるあらゆる取り組みを拒否してきた。移住の提案には痛ましい歴史的背景もつきまとう。1940年代にイスラエル国家の樹立を目指した武装集団によって何十万人ものパレスチナ人が故郷を逃れたり、追放されたりした。
その後、イスラエルのネタニヤフ首相との二国間会談で、トランプ氏はガザを「非常に危険な破壊された場所」と呼び、ガザのパレスチナ人の移転は恒久的なものになる可能性を示唆した。
パレスチナ人が帰還する権利があるかどうかを記者団から問われると、トランプ氏は「彼らが戻りたいと思わないような、本当に素晴らしいことができればと思っている。戻りたいと思うだろうか。あの場所は地獄だ」と語った。
同氏はパレスチナ人が死なずに生きていける場所として「五つか六つの地域」がありうるとし、ガザでは確実に死ぬことになると語った。
さらにトランプ氏は、米国が「ガザ地区を引き受ける」とも示唆した。
「米国がガザ地区を引き受け、我々もともに取り組む」「我々はガザを所有し、同地にある危険な不発弾やその他の武器をすべて解体する責任を負う。破壊された建物を撤去し、平地にし、その地域の人々に無数の雇用と住宅を提供する経済発展を創出する。本当の仕事をし、何か違うことをする」(トランプ氏)