米政権で権力振るうイーロン・マスク氏に抗議、全米のテスラ前で一斉デモ
1日は米ボストンやポートランド、カリフォルニア州やフロリダ州で最大級のデモが展開され、アリゾナ州トゥーソンのデモには約1000人が集まった。首都ワシントンのジョージタウンにあるショールーム前に集まった参加者は当初の2人のみだったが、1時間ほどで20人ほどに増えた。
デモ参加者は「イーロン・マスクは出て行け」「誰がイーロン・マスクを選出した? 誰もイーロン・マスクに投票していない」と叫び声を上げ、ドライバーはクラクションを鳴らして支持を表明した。
パイロットのピーター・ジョーンズ氏(59)は、妻がデモ参加者の声を聞いたことをきっかけに参加したといい、「今は無力感を感じているので、参加できて本当によかった」と話し、「何もかも破壊されて誰も追いつけない。私たちが行動に出ない限り、力を感じることはできない」と訴えた。
妻のボニー・ジョーンズ氏は、マスク氏の人事は他の閣僚と違って米議会で承認されていないと指摘し、マスク氏が絡む投資や契約に対して懸念を示している。
抗議運動に参加するのはこれが20回目になるというダナ・パウェル氏は「テスラ株がこのまま下がり続けてマスクが傷つくのが見たい」「議会がしゃんとして、選挙で選ばれた議員がやるべきことをやってほしい」と注文を付けた。
テスラの売り上げが減少すれば株が売られ、マスク氏の純資産の大半を占めるテスラの時価総額が下がる可能性がある。同氏はテスラ株の13%に当たる約4億1100万株を保有している。