シリアの化学兵器、申告漏れの疑い 米機密情報
ワシントン(CNN) 化学兵器禁止機関(OPCW)が進めるシリアの化学兵器廃棄活動を巡り、米政府がシリア側に申告漏れがあったことを示す機密情報を得たことが6日までに分かった。CNNが新たに情報を入手した。事実とすれば、OPCWの活動が完了した後も、同国の手には化学兵器が残ることになる。
シリアについての最新情報を知る複数の米当局者が、CNNとのインタビューで匿名を条件に語った。情報当局や国防総省、国務省、ホワイトハウスがこの情報を精査しているという。
ある当局者は「決定的な結論はまだ下っていないが、裏付け情報を収集してシリア政権の意図を確認しようとする動きがある」と述べた。
同当局者らによると、新情報は化学兵器の在庫や弾頭、砲弾といった運搬手段にかかわる内容。シリアのアサド政権は、主としてイスラエルからの脅威に対する長期的な防衛策として、一部の化学兵器を手元に置きたいと考えている可能性があるという。
米当局者らはこれまで、シリアがOPCWに出した申告に偽りはないとの見方でほぼ一致していた。