被災地の健康危機に懸念、飢えや感染症の恐れ フィリピン

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被災地タクロバンの様子

(CNN) フィリピンを襲った台風30号(ハイエン)による被害の実態が明らかになるにつれ、被災者が直面する食料や水不足、感染症の危険性など、健康危機への懸念が強まっている。

死者の数はまだ正式に把握されていないが、救助隊の現地入りにともなって今後急激に増える恐れがある。赤十字は1万人分の遺体収容袋を用意しているという。

約420万人に上る被災者の多くは負傷し、深刻な食料不足に陥っている。衛生施設が破壊された被災地では、汚水などによる感染症の流行が懸念される。

国際NPOの国境なき医師団(MSF)ベルギー支部のメイニー・ニコライ会長は、「感染症でさらに死者が増えることを心配している」と話す。

MSFは復興支援の第一歩としてまず感染症の発生を抑え、続いて破傷風ワクチンの接種を進める方針。また被災者らの心の傷に対応するため、専門家によるカウンセリングやグループセラピーの場も設けるという。

食料と水を求める被災者が倉庫や店舗を襲うケースも出ている。

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