イラク政府、ラマディ奪還へシーア派民兵組織を動員
米国のケリー国務長官は18日、訪問先の韓国で、この数日でISISの戦闘員多数が死亡したと述べ、これから先もさらに多くが死亡すると予想。「数日で状況は逆転すると確信している」と強調した。
アンワル州当局はラマディでISISによる虐殺が繰り返される恐れがあるとして危機感を強めている。「ISISは同地を制圧したその日に、父親がISISとの戦闘に加わっていた3歳の少女を処刑した。父も戦闘で死亡した」(州知事広報)という。
ラマディの住民はアンワル州内の安全な場所やバグダッドへ続々と避難している。17日だけで推定8000人が同地を離れ、「人道上の危機」(州知事広報)的な状況になっている。
市内では一部でISISへの抵抗が続いている地域もあり、激しい戦闘は収まっていない。ISISは18日、ラマディ刑務所の服役囚が解放される写真を公開した。
ラマディが陥落したことで、北部の大都市モスルをこの夏にも奪還できる見通しは薄れたと専門家は指摘し、ラマディの奪還にも時間がかかると予想している。