東日本大震災から5年 福島の現場を行く
福島第一原発の事故は原子力発電に対する日本の姿勢に変化をもたらした。業界団体の世界原子力協会(WNA)によれば、事故前には日本では約50基の原発が稼働し、国内の電気の約30%を担っていた。
2012年5月5日に北海道電力の泊原発が稼働を止めたことで、約40年ぶりに全ての原発が止まった。その後、大飯原発も12年に再稼働したが約1年後に再び稼働停止となった。
日本にとって原発からの脱却は簡単ではなく、WNAによれば、日本は約80%のエネルギーを輸入に頼っている。
2015年8月に川内原発が再稼働したが、川内原発や首相官邸の周囲で抗議デモが起こった。
原発の再稼働に向けて、安倍政権は、世界で最も厳しいレベルの規制基準をクリアした原発については稼働させていく方針を示した。
原発に対する世論の反発は根強く、政治家などからも原発再稼働の方針について批判の声があがっている。
世論調査によれば、事故前は約70%が原発を支持していた。日本のメディアの世論調査によれば、福島の事故後は支持する人の割合は36%を下回り、反対の人の割合は50~70%の水準に上昇した。