ロシアの航空優勢に直面、F16供与を求めるウクライナ軍パイロット
「もっと必要」
ジュースや僚機のパイロットの場合、訓練はかなり前から始まっていた。
「1年前から自分たちで学習を始めた」とジュース。「英語力の向上や機密対象外のマニュアルの読解を試み、即席のF16シミュレーターで飛行訓練も行っている」という。
「若い連中は皆、新型機の習得に貪欲だ」とも明かした。
こうしたやる気と積極性があれば、新型機への適応はごくスムーズに進むはずだと確信しているという。
「4~6カ月で飛行できるようになると思う。これは現実的な見通しだ」「移行訓練はごく簡単に済むだろう」
ジュースによれば、対等な戦いに持ち込むには12~20機からなる飛行隊が少なくとも1個必要だが、戦場で実質的なインパクトを生むためには、さらに多くの飛行隊が必要になる。
「我々の全任務、前線での作戦、平和的な地域作戦で違いを生み出すには、こうした飛行隊が3~4個必要になる」「将来を見据え長期的な視点に立つと、もっと必要だ。100以上必要だと思う」
ウクライナの最終的な勝利を確信しているというジュースとプンバは、ウクライナが待望の反転攻勢に出る中、より一段と国民に貢献できるようになりたいと語る。
「現時点では我々にはなすすべが無い」とジュース。「我々のミサイル、我々のレーダーでは太刀打ちできない」
「その点、F16があれば必ず助けになる」
ただ、ロシアが空の戦いで技術的優位性を保っている限り、ウクライナのパイロットがロシア軍パイロットを自国空域から追い出すのは至難の業だ。
「F16が手に入り、ロシア軍機をおそらく1~2機攻撃すれば、彼らは恐怖を覚えるだろう。戦術を変えるかもしれない。占領地上空での活動は中止すると思う」。プンバはそう説明し、「そうなれば我々の地上部隊が攻撃を仕掛けるオープンな場所が生まれる」と力を込めた。