イスラエル首相、停戦案への支持表明 インタビュー発言を軌道修正
ビデオに映った人質の1人、米国系イスラエル人のハーシュ・ゴールドバーグポリンさんは血まみれの顔で、左腕の骨が突き出しているように見える。
ゴールドバーグポリンさんはこの日、ハマスから逃れようと身を隠した場所に手投げ弾が命中して左腕を失った。ハマスが4月に公開したビデオの中でネタニヤフ政権を批判したが、ほかの人質ビデオと同様、発言を強要されていた可能性がある。
イスラエル首相府は23日、ネタニヤフ氏のインタビューでの発言について短い声明を発表し、「人質になった120人が生死を問わず全員帰還するまで、ガザから撤退しないとの表明だった」と説明した。
続いて同氏自身も24日の国会で、「バイデン氏が歓迎したイスラエル案の成立を目指す。われわれの立場は変わっていない」と言明した。事情に詳しい関係者はCNNに、イスラエルがハマスに対し、仲介国カタールとエジプトを通して停戦案へのコミットメントを強調したと述べ、「ボールはハマス側に移った」との見方を示した。
昨年10月7日にハマスに連れ去られた人質をめぐっては、イスラエル首相府がこれまで、少なくとも41人が死亡し、遺体はガザ地区から返還されていないと発表していた。さらにイスラエル軍は25日までに、兵士1人が拉致当日に死亡していたと新たに発表。死亡した人質は計42人に達したとみられる。