「本当にバカ」、マスク氏とナバロ大統領顧問の応酬が過熱
ニューヨーク(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は8日、トランプ政権のナバロ大統領上級顧問(通商・製造業担当)をSNS上で「本当にバカ」と呼び、ホワイトハウスの関税計画から一段と距離を取る姿勢を示した。
マスク氏の発言は米CNBCでのナバロ氏のインタビューを受けてもの。ナバロ氏はこの中で、テスラは自動車メーカーというより「自動車組み立て業者」に近く、トランプ氏の関税政策とは相いれない可能性があると述べていた。
トランプ氏は複数の国に広範な関税を課す方針を発表しており、市場の乱高下を引き起こしている。自動車価格は数千ドル上昇する可能性が高い。
ナバロ氏は「テキサス州にあるテスラの工場に行くと、多くの場合、エンジン、つまりEVでいうところのバッテリーの多くは日本や中国から来ている。電子部品は台湾製だ」と指摘した。
さらに「これに関して我々とイーロンの考え方が違うのは、我々はタイヤを(オハイオ州)アクロンで作ってほしいと考えている点だ」「トランスミッションは(インディアナ州)インディアナポリスで、エンジンは(ミシガン州)フリントやサギノーで作ってほしいし、車はここ米国で製造してほしい」と続けた。
これに対し、マスク氏はX(旧ツイッター)でナバロ氏の発言を紹介した動画に反応し、「本当にバカ」と投稿。「彼の言っていることは明らかに誤りだ」と書き込んだ。知的障害者を表す差別表現でナバロ氏を侮辱する場面もあった。
マスク氏は別の投稿でも「テスラの車は米国製部品の割合が最も高い」と主張し、「ナバロは煉瓦(れんが)の袋よりもバカだ」と付け加えた。